香港人への贈り物としてふさわしくないもの
香港は日本からすると身近な国のひとつですが、習慣やものの考え方、嗜好にはかなりの違いがあります。
香港人のお友達のバースデーに何をプレゼントしたらいいか、職場の同僚の香港人が帰国する記念にどんな贈り物をしたらいいかというのは、けっこう難しい問題です。
香港人がタブーとしている贈り物などをよく踏まえながら、喜んでくれるプレゼントを考えたいものです。
日本ではプレゼントに腕時計や置時計を贈ることが多いものですが、これは香港ではタブーに近いのでやめておいたほうが無難です。
というのも、「時計」という言葉は中国語で「死」を発想させる言葉だからです。
これと同様に贈り物としては避けたいのが扇子や傘です。
扇子と傘は中国語で発音すると「別れる、バラバラになる」という意味合いを含んでしまいます。
ですから、おめでたい席でのプレゼントしてはふさわしくないのです。
これ以外に、風鈴も香港ではプレゼントとして好まれません。
風鈴を中国語で発音すると「別離」という意味に近いからです。
これ以外に、刃物も贈り物としてはふさわしくないのは日本と同じです。
「縁を切る」という意味合いが含まれますから注意しましょう。
もう一つ、日本ではちょっとしたプレゼントとして人気のあるハンカチも香港では贈り物としてはあまり喜ばれませんので控えるようにしたほうが無難です。
ハンカチは涙を連想する、というのがその理由です。
香港人におすすめのプレゼント
では、どんなものをプレゼントすると香港人に喜ばれるのでしょうか。
一番のポイントは「和」を感じさせるアイテムです。
日本の昔からの和を感じさせる食器や和服に使う小物などは誰にあげても喜ばれます。
一つ注意したいのは、あまり高価なものはプレゼントしなくて良いということです。
値段の高いものをもらってしまうと恐縮してしまうことが多いので、程々の値段のものを選ぶようにしたいものです。
職場で一緒に働いた香港人の同僚が国に帰ることになったので、送別会を開いて何か贈り物をしようという時には洒落たハイクオリティの手ぬぐいなどもおすすめです。
手ぬぐいと言っても、京鹿の子絞りや丸太絞りのぼかしなどの凝った染めが施されている手ぬぐいなら見栄えもしますし、何より軽いので持ち帰るのにも便利です。
送る相手が女性の場合には、有田焼のリングなども気が利いています。
陶器のリングならいかにも日本的なプレゼントという感じがしますし、しかもかさばりません。
頑丈な造りになっていますので、陶器のリングといっても欠ける心配はあまりありません。
日本にずっと住んでいる香港人に何かプレゼントするのなら、作家ものの大皿なども非常に喜ばれます。