日本は贈り物の機会が多い「ギフト大国」
ギフトを贈る文化は世界各国にありますが、その中でも日本には誕生日や記念日などのアニバーサリーなどギフトを贈るイベントが海外諸国と比べて多いだけでなく、義理でギフトを贈る機会もたくさんあります。
海外の国では、いつ贈ったのかという点や贈ったかどうかという点よりも、何を贈ったのかという点を大切にする傾向があるのに対し、日本では贈ったかどうかという点が重要視されるのではないでしょうか。
日本独自のギフトイベントとしてよく知られているのが、お中元とお歳暮です。
これは季節のご挨拶という意味がありますが、お世話になった人に対して贈ることがビジネスマナーにもなっているほどで、とても重要です。
うっかり贈ることを忘れたり省略してしまうと、「恩知らず」「マナーがなっていない」などのレッテルを貼られてしまうかもしれません。
その他にも日本には入学祝や進級祝いなどがありますが、これらも日本独自のギフト文化と言えるでしょう。
日本ならではの大きな特徴でもある「義理」ギフトは、バレンタインデーの義理チョコが代表的なものです。
好きな人には本命チョコとして渡すだけでなく、男性の友達や職場の同僚などには義理チョコを渡す人は少なくありません。
またバレンタインデーの1か月後にはホワイトデーという日本独自のイベントがあり、この時には男性から女性へ本命でも義理でもスイーツ系をプレゼントするのが定番となっています。
日本のギフト文化では、何を贈ればよいかという目安が存在していることも大きな特徴です。
例えば進学祝いには高級なペンやスマホなどの電子機器を贈るのが定番ギフトとなっていますし、お中元やお歳暮には地元のお菓子や石鹸洗剤が定番と言われています。
ただし近年では、こうした定番ばかりではつまらないという声が多く、ギフトカタログなど商品の幅は広がっています。
しかしやはり定番から大きく外れない範囲でギフトを贈りたいと考える人が多いのではないでしょうか。
プレゼントよりラッピングに凝る文化
日本のギフト文化においては、贈る商品そのものだけでなく、ラッピングにもこだわるという特徴があります。
SNSなどでは美しいラッピングが紹介されていますし、ラッピング方法を紹介したWebサイトや雑誌なども存在します。
ラッピングもギフトの一部だと考える文化が、日本には根付いているからなのでしょう。
ギフトのラッピングには、いくつかのルールもあります。
例えば色ごとに意味があり、オレンジ色は愛と幸せを象徴するとか、純真無垢を意味する白のラッピングは結婚式に適しているとか、バレンタインデーにはピンクや赤がおすすめなど、ギフトの機会に合わせてラッピングの色を工夫する人は多いでしょう。