実践ギフトマナー講座

健やかな成長を願う行事~初節句祝い~

初節句の祝い方

日本には昔から人生の節目節目でお祝い事をするという美しい習慣があり、その中でも特に印象深いのが「初節句」です。
初節句というのは赤ちゃんが生まれて最初に迎える節句のことで、赤ちゃんが女の子の場合は桃の節句(3月3日)、男の子なら端午の節句(5月5日)に初節句のお祝いをします。
しかし、例えば赤ちゃんが女の子で3月1日に生まれたような場合には初節句を翌年に回すのも押さえておきましょう。

お祝いの仕方としては、家族が揃って祝い膳を囲むのが普通です。
食事と共にお祝いの贈り物などもしますが、節句は単なるお祝い事というより赤ちゃんに災厄が降りかからないようにお祓いをして健やかに成長してほしいという祈祷的な意味合いを持っています。
ですから、できるだけ形式にのっとってきちんとお祝いをすることを重視してあげましょう。

初節句お祝いのプレゼント

初節句では、ご祝儀を包む他に節句にちなんだ贈り物をします。
女の子なら雛人形、男の子なら武者人形や兜、鯉のぼりなどが伝統的な贈り物です。
ただ最近は狭い集合住宅に住んでいて鯉のぼりや雛人形を飾るスペースがないという家庭も多いので、おもちゃやぬいぐるみを送る人が多くなってきました。

女の子の初節句をお祝いするのなら5段飾り・7段飾りの雛人形が本式の贈り物ですが、場所をとってしまうので親王様だけをプレゼントするのもいいアイディアです。
また、予算が5,000円から10,000円の場合、無病息災を祈願してひな壇の両脇に吊るして飾る「つるし飾り」もおすすめです。

この他にちょっとした手土産として、ひなあられや甘酒もあるとお祝いの雰囲気が盛り上がります。
甘酒はノンアルコールのものもありますので、子どもでも飲むことができます。

男の子の場合には、スペースを比較的取らないのは兜飾りです。
見た目も華やかでいかにも縁起がいいアイテムですから、初節句のプレゼントとしては最適です。
手土産には柏餅を持参すると良いでしょう。

ちなみに初節句では1ヶ月前から雛人形や兜飾りを飾る習慣がありますので、プレゼントするのであれば節句の1ヶ月前には家に届くように贈りましょう。

初節句の祝儀の正しい書き方

初節句のご祝儀袋の表書きには通常、「初節句御祝」と記します。
これは男の子にも女の子にも使える表書きですが、特に女の子向けには「初雛御祝」、男の子であれば「初幟御祝」と書くこともできます。
水引は赤白・紅白の蝶結びが基本です。

なお、贈り物には必ず添え状を付けるようにしましょう。
こうすれば真心が伝わります。

添え状には最初にお祝いの言葉を書き、雛人形や五月人形などの贈り物の由来を説明し、赤ちゃんの今後の健康をお祈りして文章を締めます。