花を贈る時のマナー
仕事や旅行で海外へ行った時だけでなく、国内でも外国人の相手に花を贈る機会があります。
そのような時に知っておきたいマナーがいくつかあります。
日本でも入院している人にお見舞いで鉢植えは贈らない、などのしきたりがあるのと同じように外国でも贈ると失礼になったり縁起が悪い、とされる花があるので、そのような場合は特に注意が必要です。
海外での花のタブー
中年の方に蕾がたくさんついている花を贈ると、成熟していないという意味があるため良くありません。
日本では菊の花はお葬式やお墓参りの時に供えることから、贈り物に使うことは避けられています。
ドイツなどヨーロッパの一部の国で、これと同じような感覚で見られているのが白い百合の花です。
色に関係なく、百合の花が死を表すとされているのが、イギリスとカナダです。
2本では百合の花は花束として贈る時に、かなり定番とされていますが、その感覚で贈ってしまわないように注意しましょう。
またラテンアメリカでは菊の花を妖花と考えており、日本と同じように死者に贈る花とされているので絶対に贈らないようにします。
この他、イタリア、スペイン、フランス、ベルギー、ドイツなどでも菊の花は贈ってはいけません。
何故ならこれらの国では菊の花を悲しみと苦しみを表す花としているからです。
菊の花は多くの国で避けた方が良い花となっていますので、プレゼントとして菊の花を贈るのは最初から考えないほうが無難かもしれません。
ブラジルでは花の種類は関係なく、海老茶色の花はお葬式の時にしか用いられないので気をつけましょう。
メキシコやフランスの人は黄色の花を嫌っているため、贈らない方が無難です。
特にフランス人にとって、黄色の花は不誠実の証とされているので注意が必要です。
ドイツ、スイスの人との付き合いの中では、知人友人のパートナーや異性の友人にバラの花を贈るのは避けましょう。
何故なら、彼らにとってバラの花とは愛を表現する花なので、誤解を与えてしまう可能性がかなり高いからです。
チューリップは可愛らしい花ですので、プレゼントとしてよく選ばれますが、ドイツ人はチューリップを無情の花と見ているため、彼らにとってこの花を贈ることは絶交を意味します。
ロシアやユーゴスラビアでは、花を贈る時は必ず奇数にして贈ります。
これは、これらの国では偶数を不吉な数と考えているからです。
ルーマニアの人はどんな色の花も喜んでくれますが、誕生日などの例外を除いて必ず奇数にします。
もしルーマニアで誕生会に呼ばれた時は、テーブルに2本の花を置くのが最も無難で喜ばれます。
文化が違うと、花に対する考え方も変わるので心配な場合はその国の友人に聞いてみたり、インターネットなどで調べたりすると安心です。