実践ギフトマナー講座

ベトナム人へのプレゼント

ベトナムの贈り物文化について

ベトナムの贈り物文化は、日本と若干異なります。
例えば誰かをお祝いするパーティを開催する際には、祝う側が企画するのではなく、祝ってもらう側が企画をして費用などを負担します。
自分の誕生日を祝ってもらいたいなら、自身で企画をしてケーキを注文するというわけです。
そのうえで友人や知人などを招待し、招待された側はプレゼントやケーキなどを贈り物として持参します。

この贈り物文化は、プライベートなシーンだけでなく職場などでも同じです。
昇進パーティや誕生日パーティなどは、人とのつながりを大切にするベトナムではどの職場でも頻繁に行われています。
日本の職場では、就業時間中にそうしたイベントはNGとなっていることが多いでしょう。
しかしベトナムでは、就業時間中にもそうしたリラックスした雰囲気の中でパーティが開催されたり贈り物をすることは日常的に行われています。

ベトナム人のタブーな贈り物

ベトナム人は、ラッキーナンバーをとても大切にします。
そのため、贈り物をする際に数字が関係する場合には、できるだけ縁起が良くないと考えられている数字の「3」は避けたほうが良いでしょう。
ベトナムで縁起が良いとされている番号は8と9で、9はすべての数字の中でも最も縁起が良いとされており、ビジネスにおいては8が最強だといわれています。
そのほかにも、同じ数字の88や99などぞろ目も縁起が良いですし、54のように足して9になる数字もラッキーナンバーです。

ベトナムでは、贈り物として避けたほうが良いと考えられているアイテムがいくつかあります。
例えば、マフラーやハンカチ、スカーフなどはベトナムでは困難を意味するKhanと発音します。
そのため、贈り物としては避けるのが無難です。
特にハンカチに関しては涙をふくために使うことから、男女間の別れを連想させるものとして贈り物としてはタブーとなっています。

靴もまた、ベトナムではNGアイテムです。
靴を履いて自分のもとから去ってしまうというイメージがあり、恋人へ靴を贈るのは不吉だと考えられています。
ただし恋人へ靴をプレゼントしたい場合、一緒にショッピングに行って支払いを自身がするというスタイルにすれば問題ありません。

その他にも、ベトナム南部ではコップを贈るのは別れを意味すると考えられていますから、ギフトアイテムとしては避けたほうが良いでしょう。
また鏡は割れるという性質があるため、贈り物としてはNGです。

おすすめのプレゼントは?

ベトナム人は人とのつながりを大切にしますから、男女とも身に着けるアイテムがとても喜ばれます。
男性ならTシャツやスポーツ用品が人気ですし、女性には洋服や化粧品、また花束などもおすすめです。
タブーと言われているアイテムを外せば、特に避けたほうが良いアイテムはありません。
相手との関係性を考えたうえで決めたいものです。