誕生花「スズラン」の花言葉、花言葉の意味
細い茎の先に釣り鐘のように頭を下げて咲くスズランは、庭先の花壇でもよく見かけられる人気の花です。
スズランはユリ(キジカクシ)科の多年草であり、もともとは高地の山中に自生をしている植物でした。
北海道を代表する花としてもよく知られており、どちらかと言えば涼しい地域の方で数多く自生している様子が見かけられます。
野に咲くスズランは素朴でおとなしい印象がありますが、香りがとても強く香水の原料としても使用をされています。
野に生えているところを見ると、つい可愛らしさから摘んで持っていきたい気持ちになりますが、ユリ科の植物は強い毒性がありますので、持ち帰る場合には十分に注意をしましょう。
特にペットを飼育されている人は、不用意に食べてしまうとすぐに食中毒の症状が出てしまい、最悪の場合はそのまま亡くなってしまう可能性もあります。
そんなスズランですが、5月の誕生花として設定されています。
花言葉としては「幸せが再び訪れる」「純粋」「純潔」「謙遜」といった、見た目そのままの言葉が付けられています。
寒い場所で咲くことが多いスズランは、その地域に住む人達にとって春の訪れを象徴するものであったということもあり、耐え忍ぶようなささやかな幸せを感じさせてくれるからでしょう。
なお、古代ヨーロッパにおいてはスズランは聖母マリアを象徴する花としても用いられていることから、神聖な意味を持つ花としてもよく宗教関係の行事に登場しています。
5月1日に贈ると幸せが届けられる
5月の誕生花であるスズランですが、フランスの風習では5月1日にスズランを贈ると受け取った人に幸せが訪れると言われています。
これは1561年に即位したシャルル9世がスズランをとても気に入っており、毎年宮廷の婦人たちにスズランを贈るようにした、という習慣が定着したものとされているためです。
この5月1日にスズランを贈るという風習は日本でもフラワーショップなどでよく展開されているので、5月に誕生日を迎える人に対して贈ってみるのもよいのではないかと思います。
スズランはとりわけフランスに関連する逸話が多く、バルザックの名著「谷間の百合」というのもスズランの花のことを示しています。
ちなみに現在日本国内のフラワーショップや園芸用として流通しているものは、もともと日本の在来種ではなくドイツスズランというドイツ地域から渡った品種です。
在来種と比較して花弁の部分が少し大きく、香りが強いというところが特長になっています。
色展開は基本的に白色のみとなっているので、他の白い花と合わせやすく、花弁の大きな花と組み合わせて、より華やかなブーケにできるでしょう。
特にチューリップやカーネーションと相性が良く、一緒に使われるようになっています。